2019年度 基盤研究シンポジウム報告書を掲載しました

2020.04.15

本シンポジウムは、2019 年 9 月に日本体育学会第 70 回大会において「大学体育教員の使命を考える~教養体育の担い手の育成に向けて~」というシンポジウムの継続として2019年12月に開催したものです。

 本シンポジウムは、教養教育における体育教員の育成システムについて具体的な議論をするため、全国大学体育連合(大体連)の活動について田畑亨先生(流通経済大学、全国大学体育連合常務理事)にも加わっていただきました。大体連については、若手研究者の会から、その活動に関する認知が弱く、目的などを知りたいという声がよせられていました。

シンポジウムでは、筑波大学・鹿屋体育大学の大学院体育スポーツ高度化共同専攻において「大学体育教員」の博士号を認定する制度と共に、大体連が長く継続してきている大学体育指導者の研修会について紹介があり、今後の発展・活用がリンクしていくことが期待されました。また、現在の若手研究者らが抱えている教育能力育成と研究成果の両立に関する環境的問題も見えてきました。

そして指定発言者をお願いした羽田先生からは、教養課程の科目特性としての体育の難しさや未来への役割について、我々が一層努力しなくてはならない現状を鋭く指摘いただきました。何よりも「大学体育」の意義を常に議論し、内外にしっかり発信できる教員集団となる必要があることを再認識いたしました。

 詳細は本記録を参照願いたいと思いますが、大学体育議論を再燃させ、さらに未来を担う教員の育成にも道を切り開いていくことが重要であると考えます。今後もより具体的な内容について議論を続けていきたいと考えますので、是非ご覧いただき、忌憚のないご意見を頂戴できれば幸いです。

2019 年度慶應義塾大学体育研究所 基盤研究シンポジウム「大学体育教員の育成を考える」報告書